「ブータン国水力発電建設プロジェクトに伴う
送電線建設プロジェクトアドバイザー業務」の契約締結について

2025年 10月 1日

東電設計株式会社

東電設計株式会社(代表取締役社長:窪 泰浩)(以下、「当社」)は、独立行政法人国際協力機構(以下、「JICA」)から「ブータン国水力発電建設プロジェクトに伴う送電線建設プロジェクトアドバイザー業務」(以下、「本プロジェクト」)を受託し、現地8月27日、ブータン王国ティンプーにて実施機関であるブータン電力公社(Bhutan Power Cooperation Ltd.: BPC)とコンサルティング契約を正式に締結、9月8日より業務を開始いたしました。当社がブータン王国でこうしたアドバイザー業務を受託するのは初めてとなります。

ブータン王国では、これまで豊富な水資源を活用した水力発電開発が積極的に進められてきた一方で、乾季には河川水量の減少により国内発電量が低下することから、当該シーズンにおける電力需要への安定的な供給が課題となっています。(ブータン王国の発電電力構成比は水力約99.5%、再生可能エネルギー約0.5%)

こうした状況を踏まえ、同国政府はエネルギー供給のレジリエンス強化を重要視し、第13次5か年計画において引き続き水力発電所の開発を推進することで、安定的な国内電力供給体制の構築を進める方針を掲げています。

本プロジェクトは、同国政府が推進する小規模水力電源開発事業のうち、電力需給状況や事業の経済性等の観点から優先度の高いジョモリ水力発電所(1 基、90MW)、ドゥルクビンドゥ水力発電所(2 基、18MW及び8MW)に付帯する送電線建設プロジェクトに伴うアドバイザー業務を実施し、ブータンにおける乾季の電力供給の安定化及び増加する電力需要への対応に貢献するものです。当社は本プロジェクトに準備調査段階から携わり、実施機関であるBPCと強固な関係性を築いてまいりました。このたびの契約締結により、当社は準備調査から事業施工フェーズへと一貫して事業に関与し、当社ならではの「一気通貫サービス」を提供いたします。

当社は「“Engineering for The NEXT” 持続可能で安全・安心な社会のために、尖った技術と総合力で明日を拓く」をミッションとし、東京電力グループの一員として長年培ってきた高度な技術力と豊富な経験を十分に活用し、ブータン王国の安定かつ持続的な電力供給の達成に向けて支援・貢献してまいります。

(別紙)

「ブータン国水力発電建設プロジェクトに伴う送電線建設プロジェクトアドバイザー業務」概要

1.業務期間・対象地域

  • 2025年9月 ~ 2029年5月(予定)
  • サムドゥプジョンカル県、サムツェ県

2.契約先

  • ブータン電力公社(BPC)

3.事業目的

  • ブータンサムドゥプジョンカル県及びサムツェ県において、ジョモリ水力発電所(1基、90MW)、ドゥルクビンドゥ水力発電所(2基、18MW及び8MW)に付帯する送電線建設プロジェクトに伴うアドバイザー業務を実施することにより、増加する電力需要への安定的な対応及び雨季の近隣国への余剰電力輸出の促進を図り、もって同国の持続的な社会経済発展及び南アジア地域の脱炭素化に寄与するもの。

4.主な活動内容

  • ジョモリ水力発電所部分に関する送電線(132kV、約66km)及びドゥルクビンドゥ水力発電所部分に関する送電線(66kV、約14km)の建設プロジェクトに伴うアドバイザー業務を実施する。具体的な業務内容は以下の通り。
    1. 入札書類審査
    2. 送電線建設工事監理支援
    3. 環境管理計画、環境モニタリング計画、移転行動計画の実施促進
    4. 技術移転及び人財育成

5.その他

  • ブータン王国位置図
    ブータン王国位置図
  • 契約締結(ティンプー市内BPCにて)
    契約締結(ティンプー市内BPCにて)
    (左)BPC建設資材部門責任者 (右)当社担当者

以  上

<本件に関するお問い合わせ先>
東電設計株式会社 広報室      070-8830-0420(直通)