「キューバ共和国 再生可能エネルギー導入促進業務」の開始について
2025年 5月 27日
東電設計株式会社
東電設計株式会社(代表取締役社長:窪 泰浩)(以下、「当社」)は、西日本技術開発株式会社(代表取締役社長:穐山 泰治)、八千代エンジニヤリング株式会社(代表取締役社長執行役員:高橋 努)と共同で、独立行政法人国際協力機構(以下、「JICA」)から「キューバ共和国 再生可能エネルギー導入促進業務」(以下、「本プロジェクト」)を受託し、5月26日に、キューバ共和国ハバナのキューバ電力公社(Unión Eléctrica de Cuba: UNE)において、JICAキューバ事務所及び日本人専門家らの出席のもと、最初の合同委員会が開催され、本プロジェクトに本格的に着手しました。
2023年に調査が終了した再生可能エネルギーの開発に向けた電力セクターマスタープランによると、キューバ共和国の電源構成は 2022 年の発電量ベースで石油 83.5%、天然ガス 12.5%、バイオマス 1.8%、太陽光 1.3%、水力 0.8%、風力 0.3%となっていますが、気候変動対応に向けて再エネのさらなる導入に意欲的であり、2014 年には 2030 年時点で 24%の発電量を再エネでまかなう政策目標を掲げています。
キューバでは、発電インフラの劣化による頻繁な停電のため、再生可能エネルギーの導入が大規模に進められています。これは、全国電力システムの運営における新たな課題であり、キューバ側は、これらの再生可能エネルギーを導入するにあたって負荷が生じる電力系統の運用についての技術支援の要請を行いました。
今般開始した2年間の技術協力プロジェクトにより、再生可能エネルギー導入に伴う配電・発電システムの管理・制御の改善が期待されます。
当社は「“Engineering for The NEXT” 持続可能で安全・安心な社会のために、尖った技術と総合力で明日を拓く」をミッションとし、東京電力グループの一員として長年培ってきた高度な技術力と豊富な経験を十分に活用し、上記目的達成のため努力してまいります。
「キューバ共和国 再生可能エネルギー導入促進業務」概要
1.業務期間・対象地域
- 2025年1月 ~ 2027年1月(予定)
- キューバ全土
2.契約先・実施体制
- 契約先:独立行政法人国際協力機構(JICA)
- 実施体制:西日本技術開発株式会社・東電設計株式会社・八千代エンジニヤリング株式会社JV
- 担当業務:西日本技術開発株式会社 既設発電設備評価、マスタープラン評価
東電設計株式会社 系統運用技術移転、マイクログリッド運用技術移転
八千代エンンジニヤリング 再エネ導入促進、電力開発計画
3.プロジェクトの目的
- キューバ共和国において、電力系統の運用改善を含む再生可能エネルギー導入の促進を目的として実施される。
4.主な活動内容
- 太陽光発電と蓄電池が高い普及率で導入され、有事の際に独立して機能する系統について、安全性と信頼性を伴った状態で運用するために必要な要素を提示する。
- 電力安定供給を実現するため、自然災害を含む系統事故に対する強靭な系統管理の概念を設計する。
- 太陽光発電と蓄電池を含む再生可能エネルギーの系統接続のためのグリッドコードの概念を設計する。
- 電力需給調整と系統運用に関するキューバ電力公社(UNE)の理解を深める。
- 過去に実施したマスタープランで分析・確認した再生可能エネルギー開発計画をモニタリングしつつ、開発の現状を踏まえた具体的な活動の提案・助言を行う。
- 上記活動に関して本邦招へいを通じて UNE 等関係者の能力の向上を図る。
5.その他
-
キューバ共和国位置図 -
現地合同調整委員会
以 上
<本件に関するお問い合わせ先>
東電設計株式会社 広報室 070-8830-0420(直通)